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2009年09月21日

小春日和

自転車で出かけている途中、ちょっと立ち止まって携帯電話をいじっていた時のことです。
携帯の画面を見ながら、自転車こいでたことも手伝って今日は暑いなーなんて秋の陽射しを浴びながら思っていたら、ふとね、ズ~……ズ~……てな音が聞こえてきましてね。

何だ?

と、音がする方向に振り向いたんですよ。
立ち止まったすぐ脇は駐車場で、月極の契約のための連絡先が書かれた看板が掛かる背の低いフェンスで囲われてて、その先にはちょっとした雑木林があって。
ズ~……ズ~……と、聞こえます。
が、音の正体が見えません。

何だ?

と、思っていると、音がやみましてね。
気のせい? それとも小風が小枝の隙間を抜ける音がそう聞こえたのか? なんて思いまして、携帯に目を戻しまして。
そしたらまた、ズ~……ズ~……ズ~……ズ~……、と、音が聞こえるわけですよ。
一定のリズムです。
ズ~……ズ~……
規則正しくズ~ズ~です。

何だ何だ?

と、雑木林を眺めていたのですが、ふと、いや待てよ? 近いぞ、音。
と、気づきまして。
もしや?
と、1mくらいの高さのフェンスの向こう側を身を乗り出して覗き見ると――ああ、やっぱりいました。
月極契約先案内の看板の陰に入っていた場所に。
猫です。
ズ~……ズ~……と、いびきをかいて眠る猫。
いびきがなかったら、それとも息をするたびに胴が上下してなければ「死んでんじゃね?」と思われるであろう姿で眠る猫。さながら四足を棒に結び付けられて運ばれている豚のような格好で、ズ~……ズ~……と眠る猫。

首輪をしていたから、飼い猫でしょう。
駐車場の砂利の上、陽射しがあるから温かいのでしょう、気持ち良さそうにいびきをかいています。
人間に凝視されているのにちっとも気配を感じ取らず、音の度にちょっとメタボ気味の腹を膨らましたり縮めたり。


あんまり可愛いもんだから写真を撮ろうかとも思ったんですがね、でもシャッター音で起こしちゃ悪いでしょう。
用件を済ませて携帯をしまいまして、その場を去ったわけですが。


背後からはね、ズ~……ズ~……――と。

投稿者 楽遊 : 2009年09月21日 23:54

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